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しらかぜのきみ
【白風の君】
貴族の娘。父は弾正台(非違の糾弾・弾劾を担当する他の配下にない独立の官であるが、本篇の頃には検非違使に職掌を奪われ有名無実となっている)長官・弾正尹[ダンジョウイン](官位は従三位)、母は大蔵大輔[オオクラノタイフ]の娘。それなりの高位にある良家の子女ということができる。中務宮[ナカツカサノミヤ](中務省長官)・明怜親王[メイレイシンノウ]に見初められ側室として打診されている。
淑やかに大切に育てられ純粋、その面持ちは上品でありあどけなくもある。幼い時より風の声を聞く娘とされ、日和のよい屋敷の庭で何者とも知れぬ相手と囁き談笑していたことから、風語姫[カゼカタルノヒメ]と別名され、一部では忌避もされた。明怜親王との逢瀬の折、裏検非により捕縛され検分されることになる。 |
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さきょういん しずか
【左京院 静】
若くより仏門に入り密教をよくしかつては西京待緒比丘尼[サイキョウマツオノビクニ]と呼ばれ慕われた尼僧だが、些細な行き違いで宮人と対立し寺を出た。建前上は破門され還俗していることになっているが、みやこの庶民には今も人気があり施しを受けて外れの小さな堂に住み民のために加持祈祷を行う。しばしば施餓鬼[セガキ]を行っていることから、裏検非より餓鬼使いとの疑惧を受けて捕縛される。
一見穏やかな性格で生真面目だが、芯に強さを持ち信念を曲げない実直の人。還俗しているので髪は伸ばしている。 |
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あしかが まなお
【足加賀 麻奈緒】
東国豪族の娘、女武者。みやこの南・伏見の晴間雨神宮[ハレマサメジングウ]が縁のある豪族をみやこに呼び寄せたが、郎党を連れ上京した父に付いて彼女もみやこへやってきた。跳ねっ返りのおてんばで、強情・剛直にして男勝りの手の早さ。一風変わった武具装束で着飾り、東国出身のどちらかといえば荒くれの配下を引き連れ薙刀を手に界隈を練り歩くような不良で、周囲も扱いに困る娘だったようだ。足加賀一門は東国ではまずまず聞こえよい(みやこでは噂にもなっていないが)軍事集団らしく、麻奈緒もプライドだけは高いようである。
晴間雨神宮に怪しい動きがあるとする裏検非によって捕縛され、晴間雨神宮の陰謀を吐露するよう検分を受けることになる。 |
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ひろ
【氷路】
ある日突然にみやこに姿を現した流れの巫女。外見ははたちにも満たぬ清純な少女であるが実際の年齢は不明。その目的や力の源も不明だが、不思議な術を操るとされ、郊外の庶民の間で雨乞い・祈祷を行い尊敬を集めている。冷たく無表情で気高い何かを感じさせ、捕縛にやってきた裏検非の前では壮絶な術さえ見せるが・・・。 |
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まつり かげろう
【奉 影郎】
検非異使佐[ケビイシノスケ]4人のうちの1人。痩せさらばえすっかり丸まった背中に長い手指、蝋のような灰褐色の肌といった異様な風貌の持ち主で、顔の上半分を異形の鬼の面で隠している。何よりも残虐な拷問を好み、陰湿な毒や呪術の類を得意とする。その出自・正体ともにまったく不明である。比較的に鬼斬りは得意でも呪術や陰陽道はそれほどにたしなまぬ雪之丞や華艶丸とはバランスをとって、それなりに重要な役目を果たしていると言える。裏検非の間の闇に隠れるようひっそりとたたずんでいる。当然のことながら、すでに現の世に籍はない。 |
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つばくろ
【翼黒】
別当・眞秀路澪の子飼いの化外の者。右の背に鴉・左の背に蝙蝠の羽を有し宙を舞う。外見上は黒髪・白い肌を持つ端正な美人で理知的、その言葉は抑揚なく冷たく響く。別当の直属の部下である雪之丞・華艶丸に別当の言葉を伝える。華艶丸に「猩々のくせに」と言われると「あやかしなどと同じくされると不快です」と述べるところから、妖怪ではないらしい。 |
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